車検は一度受けて終わりではなく、一定期間ごとに継続して更新しなければなりません。しかし、一度更新すると、次回更新時期がすぐにやってくるわけではないため、どれくらいの頻度で受けるのか、分からなくなるという人もいるでしょう。
車検をスムーズに更新するためには、頻度を正しく理解することが大切です。今回は、適切な車検時期や方法をお伝えするので、きちんと把握して滞りなく継続検査を受けましょう。
車検を受ける頻度とタイミング
車検を受ける頻度には決まりがあり、これは法律で明確に定められています。正しい頻度で更新していないと、処罰の対象になる恐れもあるため注意が必要です。また、車検更新に適したタイミングもあるので、こちらも把握しておきましょう。適切な頻度とタイミングで行うことで、無駄なく車検を更新できます。
車検の有効期間
車検の有効期間は車種ごとに違うため、更新の頻度も異なります。一般的な普通自動車や軽自動車なら、新車登録時は3年、以降は2年ごとの頻度で更新します。
基本的には3年、2年のサイクルで覚えて構いませんが、普通自動車や軽自動車でも、事業用で使用する場合は、有効期間が短く、更新頻度も高くなるため注意が必要です。
また、車種によっては1年ごとに更新というものもあり、タクシーやバスといった商業用の車は、安全性の確保が重要であることから、高頻度での更新が求められます。
車検を受けるタイミング
車検はいつでも受けられ、極端にいえば、更新してすぐに検査を受け直すことも可能です。しかし、いつでも受けられるからといって、タイミングを気にしなくてよいわけではありません。もっとも効率的なのは、車検満了の1カ月前で、それ以外のタイミングは無駄が多いので注意が必要です。
車検の有効期間は、年月日まで厳密に決められています。基本的には、更新した日から有効期間を設定し、次の更新時期を定めます。つまり、有効期間を満了しないうちに更新すると、残った期間が帳消しになるため、損をします。
ただし、有効期間満了の1カ月前からに限っては、どのタイミングで更新しても、満了日を基準に、次回更新期間が設定され、損がありません。無駄なく車検を受けるためには、満了日の1カ月前のタイミングを狙うことが大切です。
実際に車検を更新する際は事前準備が必要なので、1カ月より少し前から行動するとよいでしょう。また、特例的に指定整備工場で検査を受ける場合は、満了日の45日前から受けても、有効期間の残りが無駄になりません。
車検の期間が切れてしまったら
車検の有効期間が切れると、その時点で公道を走れなくなるため注意が必要です。有効期間は厳密に定められており、1秒でも超過して公道に出ていると、処罰の対象です。例えば、満了日当日の夜に走行している場合、24時を過ぎて満了日翌日になった時点で違法になるため、満了日ぎりぎりでの車の使用には注意しましょう。
車検切れで公道を走ると、違反点数が6点加算されます。30日間の免停処分となり、6カ月以下の懲役か20万円以下の罰金と、処分も重たいため注意しましょう。また車検だけでなく、自賠責保険が切れている場合は、さらに罰則が追加され、処罰が重くなります。
車検が切れても、それだけで処罰されるわけではなく、あくまで公道を走った場合のみ違法行為になります。車検が切れてしまったら、レッカーを呼んで業者に引き渡すか、仮ナンバーを取得して、法的に走れる状態にしてから動かしましょう。
ただし、仮ナンバーは有効期間が数日間と短いうえに、自賠責保険への加入が必要です。自賠責保険も切れているなら、1カ月分加入して、仮ナンバーを取得しなければなりません。なにかと面倒が多いため、期限切れにならないうちに更新するのが無難でしょう。
車検を受ける方法
車検を受ける際には、どの方法を用いるのかを考えなければなりません。方法は自分でやるか、業者に依頼するかのどちらかです。それぞれで手間や費用が違うため、特徴を把握して、自分に合った方法を選ぶことが大切です。
自分で車検を受ける方法と流れ
自分で車検を受ける方法は、ユーザー車検といいます。ユーザー車検は、普通自動車なら運輸支局、軽自動車なら軽自動車検査協会の検査場で行います。自身で予約し、検査場に持ち込み、検査まで行うため、手間がかかることは理解しておきましょう。
ユーザー車検を行うためには、まずは事前整備が必要です。保安基準に適合するように整備をしてから、検査場の予約をしましょう。予約は普通自動車ならネットから、軽自動車ならネットか電話で可能です。予約日当日には、検査場に車を持ち込みますが、この際に必要な書類が複数あるため、注意が必要です。
検査場では必要書類を提出し、検査を行って基準に適合するかを判断します。適合すれば新しい車検証が発行され、手続きは完了です。不適合の場合は再検査となり、それでもだめなら整備をし直して、後日受け直しです。
車検の必要書類
車検時の必要書類は以下のとおりですが、自分でやるか業者に依頼するかで、用意すべきものは異なります。
- 車検証
- 自動車損害賠償責任保険証明書(新旧2枚)
- 自動車税納税証明書
- 使用者の認印
- 自動車検査票
- 自動車重量税納付書
- 継続検査申請書
- 定期点検整備記録簿
事前に用意が必要なものは、上記の車検証から認印までです。自動車検査票以下の書類は、当日検査場で受け取れます。そのため、業者に依頼する場合は、事前用意の書類を集めるだけで済みます。自動車検査票以下の書類は、ユーザー車検の場合のみ入手すると覚えておきましょう。
業者に依頼する場合は、見積もりを取って必要書類を提出し、車を預けるだけで済むため、手間が省けてスムーズに車検を更新しやすいです。
車検にかかる費用
車検時にかかる費用は、大きく法定費用、車検基本料、予備・依頼整備費用の3つに分けられます。法定費用は税金や保険料の支払いのため、方法によって金額が変動することはありません。車種による違いはありますが、普通自動車なら40,000~60,000円程度、軽自動車なら30,000~40,000円程度でしょう。
車検基本料は、業者に検査を依頼してもらうための手数料です。業者ごとに費用は違い、10,000~50,000円程度と幅も広いため、注意しなければなりません。基本的に車検専門店は安く、ディーラーは高い傾向にあります。予備・依頼整備費用は、保安基準に適合させるためのメンテナンス費用です。
整備箇所が多いほど高くなりますが、どの程度のメンテナンスを希望するかでも変わります。車検を通すためだけに、最低限の整備なら安いですが、品質向上を狙って細部まで手をかけてもらうなら、高額になることも多いでしょう。
車検費用は、方法や状況次第で大きく変動しますが、最低でも30,000~50,000円程度、高いと10万円オーバーも珍しくありません。
車検を通すか買い替えか迷っている人は
車検は手間も費用もかかるため、更新するか迷う人も多いでしょう。更新するか迷うなら、買い替えも視野に入れましょう。適切な方法を選ぶことが、お得に車に乗り続ける秘訣です。
どちらがお得か考えよう
車検の更新と買い替えで迷うなら、どちらがお得か考えることが大切です。車検費用の見積もりを出し、買い替えよりも高く付くなら、買い替えたほうがお得でしょう。また、買い替え費用よりは安い場合でも、費用そのものが高いなら、手放したほうがよいこともあります。
コストで見る場合は、直近の支払いだけではなく、長い目で見て最終的にお得になるほうは、どちらなのかを考えることが大切です。
買い替える場合は最適な買取業者を選ぼう
買い替えを選択するなら、買取に出すことをおすすめします。買取業者は数が多く、業者ごとにサービス内容が大きく異なるため、売却先は慎重に選びましょう。おすすめなのは、状態の悪い車でも好条件で買取ができ、処分に費用が掛からない業者です。
カーネクストは、どのような車でも0円以上での買取保証をしており、値が付かないということはありません。また、車両の引き取りから廃車手続きまで無料のため、金銭的なメリットは大きいでしょう。廃車に際して、きちんと税金も還付してくれるため、処分時に資金化がしやすい業者といえます。
車検を忘れず受けよう
車検の頻度は車によって違いますが、一般的な乗用車なら初回3年、以降2年ごとのサイクルで固定しています。車検が切れても、それだけで違法なわけではありませんが、使用に制限が出ることは確かです。更新の頻度を把握して、期限が切れる前にスムーズに車検を受けましょう。