車検を行ううえで、意外にネックとなるのがディーラー選びです。初心者はもちろん、ベテランドライバーにとっても、ディーラー選びは難しいところです。大手で知名度があるからといって、何となく依頼すると、長期的なスパンでコストをロスしている場合があります。
トータルコストを少しでも節約し、大切な愛車をより安全に長いスパンでメンテナンスするためにも、ディーラー選びのポイントについて、詳しく把握しておきましょう。
車検ディーラーを選ぶポイント
車検には大きく、「ディーラー車検」と「民間車検」があります。ここでは、ディーラー車検を検討なさっている方のために、ディーラー車検のメリットや民間車検とのコスト比較についてお伝えしていきます。
ディーラー車検はなぜ高くつくのか
一般的に、ディーラー車検は民間車検よりもトータルコストが割高になってしまうと言われています。
事実、民間車検の費用相場が基本料だけで80,000円程度であるのに対し、ディーラー車検は平均100,000円と、2割~3割程度底上げされているのがわかります。果たして、この違いはどこからくるのでしょうか。
ディーラーの仕組みとして、車の販売そのものよりも車検やメンテナンス費用によってより多くの利益を出さなくてはならない、という事情があります。また、ディーラー車検の場合は基本的に自社内で点検整備から引渡しまでを一貫して請け負うため、外部委託が中心の民間車検と比較して人件費などが上乗せされている、という点も無視できません。
ディーラー車検のメリット
民間車検と比較したディーラー車検のメリットは、第一に、「点検整備のクオリティが高い」ということです。外注ではなく、専門の整備士が車検にあたるため、民間車検と比較してもきめ細かいメンテナンスを受けることができ、なおかつ車の販売からかかわっているディーラーなため手厚いアフターフォローも期待できます。
下取り買取ならカーネクスト
安心のディーラー車検を受けることで大切な愛車の寿命をのばすことができますが、下取り価格を少しでも底上げしたいのであれば早い段階で買取を検討するのもひとつの方法です。
カーネクストであれば廃車同然の車でも安定した価格で買い取ってもらえるため、非常にメリットが多い買取業者です。まずはアクセスしてみましょう。
ディーラー選びのポイント
ディーラー車検を検討する場合、重要となるのがディーラー選びです。ほとんどの場合、車を購入したディーラーに車検もセットで依頼することになりますが、相性の合う優良なディーラーをピックアップすることで大切な車を長期的にメンテナンスすることができます。後悔のないディーラー選びのポイントについてお伝えしていきます。
見積もりのわかりやすさ
ディーラー車検でも民間車検でも、依頼の段階で必ず見積書が作成され、想定される費用の内訳について詳しく説明されます。車検にかかるトータルコストは「法定費用」「点検整備費用」「付帯サービス費用」に分かれます。
法定費用とは、車検代、自賠責保険料、印紙代の3つで構成され、どのディーラーに頼んでも必ず一定の割合で発生するコストを指します。
点検費用はディーラーや車検業者に直接支払うコストとなります。極端に安い料金で点検を引き受けている業者は車検のクオリティが標準以下である可能性もあるため、あらかじめ適正相場を把握したうえで安全に車検を委託するようにしましょう。
車検によって劣化部品を交換した場合には「付帯サービス費用」を支払う必要があり、当然のことながら交換する部品が多いほど付帯サービス費用も高くなっていきます。
車検後、ディーラーのほうから交換部品の内訳について書面で通知されますので、メンテナンス箇所を細かく確認するとともに、内訳に少しでも不明な点があればすみやかにディーラー側に問い合わせるようにしましょう。
上記で紹介した車検の諸費用のうち、法定費用は車種によって細かく定められているため節約することができません。
車検にも適正相場というものがあり、相場よりも著しく安い料金で車検を依頼してしまうと本来のサービスが受けられなかったり、車検後に重大な欠陥が見つかったりする可能性があるため、必要以上のコストカットはさけましょう。
点検メニューの豊富さ
車検については統一された基準が定められており、基本的にはどのディーラーでも等しいクオリティの点検整備を受けることが可能です。
ただ、細かいオプションサービスのメニューについてはディーラーごとに多少のばらつきがあり、ディーラーによっては特定のオプションメニューがつけられなかったりする場合があり、問い合わせを行う前にウェブサイトなどで詳細な点検メニューについてリサーチしておきましょう。
必ずしも大手ディーラーの車検サービスほど充実している、というわけではなく、小ぢんまりとしたディーラーのほうが豊富な点検メニューをそろえている場合もあるため、ディーラーの知名度にはあまりこだわる必要はありません。
短期間で車検を受けられるか
ここでは車検を受けなければならない期間について見てみましょう。 ドライバーの方は普段から細心の注意を払って車をチェックしていると思いますが、車検では細部を分解して専用工具や検査機器を使って安全性をチェックする必要があります。
大手ディーラーでは即日車検も実施していますが、小規模なディーラーの場合、入庫から車の返却までに数日間かかるケースもあり、代車手配のプロセスについても事前に確認しておく必要があります。
運転免許証を更新するのと同じように、大切な愛車も車検を繰り返すことによってより長いスパンで乗りこなせるようになります。
車検前にチェックすべきこと
車検を依頼する際には、安全な点検整備を実現するため、いくつかのポイントを事前にチェックすることが大切です。
車検証には有効期限がある
まず、車内に設置されている「車検証」を確認してください。車検証には有効期限が記載されており、原則として有効期限の1カ月前から車検を受けることが可能です。それ以降の有効期間は車検日からカウントされるわけではなく、車検証に記載の「有効期限」の翌日が新しい有効期限の開始日となります。したがって、有効期限より早いタイミングで車検を受けても、次の車検までの有効期間が短縮されることはありません。
「車検の日を忘れた」からといって急いで車に乗って車検を受けに行かないようにしましょう。車検切れになった車は公道を走ることができなくなり、仮にその状態で公道を走行した場合は、「6点の減点」および「6カ月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科せられます。
また、本来は義務である自動車賠償責任保険に加入していない場合も違反となり、その場合は減点処分か「1年以内の懲役」に問われる可能性があります。車検切れになってしまった場合はまず仮の車検証を申請するか、代行運転を請負業者に依頼してください。
車検費用の支払い方法
車検費用の支払い方法には、前払い、後払い、分割払いなどの方法があります。
最もオーソドックスな野は前払いです。法定費用は原則として前払いのみとなっていますが、点検費用と付帯サービス費用についてはディーラーによっては後払いやクレジットカード払いを認めているところもあります。
ただ、車検費用はまとまったコストになりますので、前払いですべて納めることが難しい場合があります。すでにディーラーと長い付き合いで信頼関係ができている場合には後払いによる車検費用の支払いも行える場合があるため、詳しくは車検前にディーラーに確認しておきましょう。
分割払いという方法もあります。ディーラーによってはクレジットカード会社と提携して分割払いを受けつけているところもあり、銀行のオートローンを申し込むことによっても分割払いを利用することができます。
車検にあたって覚えておきたいこと
点検整備のメニューや料金の支払い方法以外にも、車検にあたっておさえておきたいポイントはまだまだあります。
仮の車検証
公道を走っているとき、白地に赤い対角線が引かれたナンバープレートが付いている車を見かけるかもしれません。これは決して法律違反によって赤い斜線が引かれているということではなく、仮の車検証といって車検切れの状態で車をディーラーまで持ち込むための一時的な許可証という意味があります。
また、車検だけでなく自賠責保険の有効期限もチェックする必要があり、保険が切れている状態で公道を走るのも車検切れと同様に深刻な違反行為となるため、車検切れになった場合は、ディーラーまたは車検業者にすみやかに相談しましょう。
ひとつのディーラーと長く付き合ったほうがいい
信頼できるディーラーが見つかったら、5年、10年という長いスパンで付き合っていくのがお得です。同じディーラーと長い期間にわたって付き合っていくと、当然、担当スタッフとの信頼関係も厚くなりますし、愛車を時系列に沿って見てくれていますから、ちょっとした変化でもすぐに教えてくれるようになります。
料金相場から信頼できるディーラーをチェック
車検で重要になるのは何といってもトータルコストです。ディーラーをかしこく選ぶことによってトータルコストを大幅に節約することができますので、必ず複数のディーラーに査定を依頼し、見積もりをしっかり比較したうえで長いスパンで付き合えるディーラーをピックアップしましょう。