一般的な乗用車の場合、新車登録の初回検査で3年、以降2年ごとに車検を更新する必要があります。更新のタイミングは5年、7年、9年、11年と続きますが、どこまで同じ車に乗り続けるべきか、悩む人も多いでしょう。
特に11年目以降は、車も古くなっていて複数の問題が出やすいため、更新すべきかどうかは念入りに考えなければなりません。それでは、詳しく解説していきましょう。
乗り続けるのであれば車検は通さなければならない
そもそも車検が何回目、何年目であるかに関係なく、車に乗り続けるためには常に更新が必要です。車検が切れたからといって、それだけで処罰されるわけではありませんが、公道は走れなくなるため、実際に使えなくなってしまいます。
何年も更新しているからといって、車検が免除されることはなく、継続車検は全て2年ごとと固定されています。また、かつては古い車は1年ごとに車検を更新しなければなりませんでしたが、現在ではその決まりはありません。どれだけ古くても更新期間は2年ごとで、11年目以降もそれは変わらないことは覚えておきましょう。
乗り続けた場合のデメリットを知っておこう
同じ車に乗り続けるためには車検の更新が必須ですが、反対にいえば更新さえしていれば、何年でも乗り続けられます。しかし、同じ車に乗り続けることにはデメリットがあり、損をすることも多いです。デメリットを細部まで理解して、どの時点で手放すかも考えてみましょう。
古い車は増税になる
車の税金として、継続してかかるものには自動車税と重量税があり、自動車税は毎年、重量税は車検更新時期に数年分まとめて支払います。使用年数によってこれらは増額になるため、注意しなければなりません。増税対象になると、固定の維持費が上がり、保有し続けるコストが高くなることは理解しておきましょう。
13年以上経過した車は増税
自動車税と重量税が増額になるのは、新車登録してから13年目以降です。そのため、11年目の車検更新なら、税額はそのままのため問題はありません。しかし、次の更新以降は負担が増えるため、注意が必要です。自動車税も重量税も、それぞれ15%以上増加し、何年も積み重なると、増額分だけでもかなりの金額になるでしょう。
また、重量税は18年目以降にもう一段階引き上げになり、コストはさらに増加します。ただし、それぞれエコカー対象車なら、増税の対象にはなりませんが、そうでないなら13年目の車検時は要注意です。また、ディーゼル車の場合、自動車税の引き上げは11年目とガソリン車よりも早いため、こちらも覚えておくとよいでしょう。
軽自動車ではさらに増税になる
税金は普通自動車だけでなく、軽自動車にもかけられます。軽自動車も増税のタイミングは同じですが、自動車税の増額率が約20%と、普通自動車より大きいことは頭に入れておきましょう。
軽自動車は、もともとの自動車税が安いだけに、増額しても普通自動車より安い場合がほとんどです。しかし、それでも増額率が大きいことは無視できないポイントでしょう。軽自動車はコストの安さが売りでもあるため、増税後は魅力が半減することは覚えておかなければなりません。
修理や部品交換などの費用がかさむ可能性がある
車検時には税金の支払いだけではなく、事前整備や予備整備の費用もかかります。これらは、車の状態によって変わりますが、11年目程度の古い車なら、コストアップしやすいため注意が必要です。場合によっては、修理や部品交換の費用だけで10万円以上かかることもあり、古くなるほど金銭的なデメリットが大きくなりやすいでしょう。
古い車は故障のリスクが高い
車はハードに使い込むと劣化が早いですが、それだけでなく経年によっても劣化します。つまり、何もしなくても時間が経つとそれだけで劣化し、故障のリスクは高まるということです。古くなるほど故障が増え、修理代がかさむケースも多いといえるでしょう。
タイミングベルトの交換も考慮する
部品交換はどれを交換するかによって、費用が大きく変わります。特に注意しなければならないのがタイミングベルトで、これだけでも数十万円することは少なくありません。タイミングベルトの交換時期は、大体10年、走行距離だと10万km程度です。
つまり、11年目の車検では交換が必要な可能性が高く、より費用がかかりやすいです。また古い車なら、ほかの箇所の部品交換も必要で、複数箇所整備すると莫大な費用がかかる場合もあります。
買取に出せば車検を通す必要はない
古い車は無理に車検を更新せず、買取に出すことも一つの方法です。買取に出せば車検の更新は不要で、1回分の費用が丸々浮きます。車検の残存期間が長いほど、買取では有利になりやすいのですが、プラス査定になるといっても微々たるものです。
車検の残存期間によるプラス面と更新費用を比較すると、費用のほうが圧倒的に大きく、損をする場合がほとんどです。費用をかけて更新し、その後売却するメリットはほとんどないといえます。したがって、手放すなら車検前にして、更新費用も削減して得をしましょう。
古い車だからと諦めずに廃車買取サービスを利用しよう
買取に出すといっても、「古い車は価値がなく、値段を付けてもらえない」とイメージする人も多いでしょう。確かに査定に出しても0円になったり、反対に処分の費用を請求されたりすることもありますが、廃車買取サービスなら、その心配はありません。古い車を売るなら、売却先を吟味することが大切です。
古い車でも需要はある
そもそも車は古くなったからといって、それだけで価値がなくなるわけではありません。古い車でも一定の価値は残っていて、部品単位、素材単位で見て買い取ってくれる業者はあります。
また、走りさえすれば、海外への輸出用に買取する業者も多く、思わぬ高額査定が期待できることもあります。国内での需要に限らず海外需要も含めると、古い車でも活用の余地が幅広くあることは理解しておきましょう。
廃車買取サービスを利用するならカーネクストがおすすめ
廃車買取を行う業者は数多くありますが、その中でもカーネクストは特におすすめです。カーネクストは状態に関係なく、0円以上で買取保証をしているため、古い車で未整備状態であっても、必ず価値をつけてくれます。
また、車両の引き取りも無料なため、万が一、車検が切れたり故障していたりしても、スムーズに引き取ってくれます。廃車手続きの代行も無料で、還付金もきちんと返還してくれるためお得度は高く、コスト面での魅力は大きいでしょう。
参考:カーネクスト
古い車に乗り続けるリスクを考慮して車検が必要か見極めよう
新車登録から11年目以降、あるいはそれより長くなっても、メンテナンス次第で車に乗り続けることは可能です。しかし、古い車に乗り続けると、相応のリスクやデメリットもあるでしょう。
リスクも正しく把握したうえで、車検を更新するか買い替えるかを考え、自分にとってもっともお得な選択をしましょう。