車検を更新する方法は複数あり、ユーザー車検も選択肢のひとつです。ユーザー車検は業者に依頼して行う車検方法とは一線を画しており、全ての工程を自身で行わなければなりません。ユーザー車検は陸運局で行いますが、この時事前の予約や準備すべき書類などが複数あります。
その他の方法に比べると、ユーザー車検は若干ハードルが高いでしょうが、全体の流れを知っておくとそれほど難しくはありません。ユーザー車検とはどのようなものか、基本的な理解を深めて、スムーズに取り組みましょう。
陸運局とは
ユーザー車検は陸運局で行いますが、そもそもこれがどのような機関なのか、疑問に思うう人もいるでしょう。陸運局はユーザー車検だけに限らず、車に関するあらゆる手続きをする際に登場します。まずは基本的な理解を深め、陸運局がどのような機関かを知ることが大切です。
国土交通省に属する行政機関
陸運局は簡単に言えば行政機関で、国土交通省に属しています。端的に車に関する手続きを行う機関と覚えておいても良いでしょう。
陸運局は正式には地方運輸局という名称で、全国に複数機関存在しています。地方運輸局は運輸支局、自動車検査登録事務所といったものに分けられ、これらを総じて陸運局と呼びます。
自動車のさまざまな手続きが行える
陸運局ではユーザー車検のほかに、名義の変更や抹消登録、ナンバーの変更や車検証の住所変更などが行えます。車に関係する各種手続が行えるため、ユーザー車検以外でも訪れる機会はあるでしょう。
また、陸運局で車検を通すのはユーザー車検だけに限ったことではなく、実は業者も陸運局で車検を行う場合があります。業者によっては、自社で検査場を持っているものもあり、その場合は自社内で検査が完結します。
しかし、自社で検査場を持っていない場合は、業者も陸運局の検査場に持ち込み、検査を行って車検を更新しなければなりません。つまり、ユーザー車検も業者に依頼する車検も、検査の内容自体は同じで、陸運局に持ち込む過程を自分でやるか、業者に代行してもらうかの違いだけだと言えます。
検査の代行だけでも手数料が発生しているため、業者を介入させないユーザー車検なら、その分コストを安く抑えられるのが魅力です。
ユーザー車検の予約方法
ユーザー車検を受けるには、事前に予約が必要です。予約の方法は、普通自動車と軽自動車で若干異なります。普通自動車の場合は、「自動車検査インターネット予約システム」で予約をします。予約はネットのみで、電話での受け付けはありません。
軽自動車の場合は、「軽自動車検査予約システム」からと、ネット予約のサイトが異なるため注意が必要です。また、ネット予約だけではなく、電話での予約が可能な点も、普通自動車とは違っています。基本的には事前に予約をしますが、当日空きがあるなら、午前中は8時まで、午後なら12時まで当日予約も可能です。
しかし、当日予約は空きが出るかは運次第のため、事前予約したほうがスムーズでしょう。また、検査を受ける場所は、普通自動車は陸運局の検査場ですが、軽自動車は軽自動車検査協会の検査場です。軽自動車の場合は、場所を間違えないよう注意しましょう。
車検の更新は満了日の1カ月前から可能ですが、ユーザー車検の予約は大体14営業日先の予約までしか取れません。都合の良い時間で受けるためにも、情報はこまめにチェックしておきましょう。
ユーザー車検の必要書類
ユーザー車検を受けるには、保安基準に適合するよう、事前に愛車の整備が必要ですが、それだけではなく書類の準備もしなければなりません。
せっかく車を仕上げても、書類を忘れてしまうと検査が受けられず、後日出直しになるため注意が必要です。1日でスムーズに車検を更新するためにも、必要書類は正しく把握しておきましょう。
事前に用意しておくもの
ユーザー車検を受ける際に、事前に用意する書類は以下の通りです。
- 車検証
- 自動車損害賠償責任保険証明書新旧2枚
- 自動車税納税証明書
- 使用者の認印
これらの書類がないと、検査を受けられないため注意しましょう。自動車納税証明書は、条件次第で省略も可能ですが、基本的には持参するのがおすすめです。
車検当日に用意するもの
ユーザー車検では事前準備の書類だけではなく、当日入手する書類もあります。当日入手の書類は、陸運局の窓口にあるため、忘れる心配はないでしょう。
自動車検査票
自動車検査票は、検査の結果を記録する用紙です。検査票の内容に従って検査を行い、保安基準に適合するか判断するのが車検です。ユーザー車検では検査票の内容に従って検査を進めるため、当日受け取った後、全ての項目に目を通しておきましょう。
自動車重量税納付書
車検更新時には自動車重量税の支払いが必要で、自動車重量税納付書を使って納付します。重量税は、車体重量やエコカー減税対象の有無によって金額が決まります。2年分まとめて支払うため、場合によっては負担が重くなるでしょう。
重量税の支払いは、現金をそのまま窓口に支払うのではなく、収める分の印紙を購入し、それを納付書に貼り付けて行います。自動車重量税納付書は、重量税分の印紙を貼り付ける台紙と考えましょう。
継続検査申請書
検査を受けるには申請の手続きが必要で、継続検査申請書を提出すると受け付けてもらえます。継続検査申請書は、検査終了後、車検証を発行するためにも使用します。コンピュータで記載内容を読み取るため、認識しやすいよう丁寧に書きましょう。
定期点検整備記録簿
車は車検以外にも12カ月、24カ月で法定点検を受けなければなりません。法定点検を行った際には、点検内容の記録が必要で、その際に定期点検整備記録簿を用います。これは法定点検が事前に終了している場合のみ必要な書類で、未点検なら不要です。
車検費用が掛かりそうな場合は買い替えも検討する
ユーザー車検は費用が安く済みますが、手間がかかるのが難点です。そのため、少しでも楽に車検を進めるために、業者への依頼を考える人もいるでしょう。しかし、業者に依頼すると費用は高く付き、高額な出費になるケースも少なくありません。
また、費用を抑えられるユーザー車検でも、車の状態次第では、結局出費が大きくなることもあります。車検に費用が掛かりそうなら、更新はせずに買い替えるのも選択肢のひとつです。
車検更新時期は、買い替えを検討するには打ってつけのタイミングです。費用面や時間的なコストも考慮して、どちらが良いか考えてみましょう。
早めに相談すれば高く売れる
車を買い替えるなら、まずは手持ちの車を処分しなければなりません。手放す際には買取に出すのがおすすめで、売却するなら少しでも早いほうが良いでしょう。早めから手放すことを考え、業者に相談していると、より良い条件で買い取ってくれることも多いです。
買取で手放すなら、査定額に応じた利益が出ることはもちろん、車検更新にかかる費用も省けるため、差額はかなり大きいでしょう。車検が切れると車を動かしづらく、売却に制限が出ることもあるため、車検の有効期間内に売却を決めることが大切です。
買取業者はカーネクストがおすすめ
買取で処分するなら、サービス内容が充実したカーネクストがおすすめです。カーネクストは状態の悪い車でも積極的に買取を行っており、0円以上での買取保証も付いています。車検更新前で、メンテナンスをしていない車でも、好条件で売れる可能性があるため、利用する価値は高いでしょう。
加えて、査定や車両引き取り、廃車手続きの代行まで、処分にかかる費用は全て無料です。仮に車検が切れて動かせい場合でも、無料引き取りで対応してもらえるため、利用しやすく、スムーズな買い替えに役立つでしょう。
参考:カーネクスト
普通自動車のユーザー車検は陸運局で行う
数ある車検方法の中でも、もっとも費用を抑えやすいのは自身で行うユーザー車検です。ユーザー車検は普通自動車なら陸運局、軽自動車なら軽自動車検査協会で行います。
全て自分で行うため手間はかかりますが、上手くすると法定費用だけの最安値で車検が更新できる場合もあります。費用をかけない方法を上手に活用して、賢く車検の更新を目指しましょう。