車のランプ部品のひとつにフォグランプがあり、これは車検時にも見られているポイントです。フォグランプの整備を見落としたために、不適合となることもあるため注意が必要です。
この記事では、フォグランプとはどのような機能を持ち、車検時には何が見られているかを紹介します。きちんと把握し、適切に整備して車検を一発で通しましょう。
フォグランプの役割
そもそもフォグランプとは、どのような役割を果たすのかですが、簡単にいえばヘッドライトの補助灯です。フォグとは英語で「霧」を意味する言葉で、霧や雨天などで視界不良の際に付けるランプと考えましょう。
フォグランプを付けることで、ヘッドライトだけ付けた場合よりも内側を照らせるため、より視界を確保しやすくなります。運転席に近い部分を照らすので、フォグランプが点灯しているほうが、より安全に運転しやすいでしょう。
フォグランプを装着していないと車検に通らないのか
フォグランプは、車検時に見られるポイントの一つですが、装着していないからといって、必ずしも車検が通らないわけではありません。そもそも、フォグランプは必須の装備ではなく、一定のグレード以上でないと、初期装備に含まれていないことも多いです。
もともとメーカーが販売している時点で、装着のないものに関しては、継続車検時にも当然装着は不要で、検査の項目からも外れます。保安基準に適合するかどうかという、合格ラインの設定はどの車でも共通しています。ただし、検査項目は一概に同じではないことは、理解しておきましょう。
もしも、フォグランプが初期装備に含まれる場合は、未装着だと不適合と判断されます。未装着でも許されるのは、あくまで最初から付いていない場合に限られます。
車検のフォグランプに関する保安基準
初期装備でフォグランプが搭載されている場合は、取り外しは認められておらず、保安基準に合うように、きちんと整備しなければなりません。ランプはただ取り付けられているだけでなく、基準に適合する範囲内で整備されていなければならないため、状態には注意が必要です。
色の基準
フォグランプの色は、白か黄色と限定されており、それ以外の色は認められていません。ヘッドライトは、白色のみと厳しく決められていますが、フォグランプは黄色も使用可能なため、この違いも覚えておきましょう。
ただし、白と黄色どちらを使用しても構いませんが、これらを混ぜることは禁止されています。それぞれ単色での使用が原則で、混合での使用は不適合になるため注意しましょう。
明るさの基準
平成18年以前までは、1万カンデラ以下と明るさの上限が決められていましたが、現在では制限はありません。1万カンデラ以上でも問題はありませんが、ほかのドライバーの迷惑にならない範囲という条件付きなので、必要以上に明るくし過ぎないように注意しましょう。
基準が曖昧なため、カスタムしている場合は注意が必要です。明るくし過ぎると不適合になる場合もあるので、基本的には1万カンデラ前後を目安にするとよいでしょう。
光軸とカットラインの基準
どのような方向に光を放つかも見られていますが、これは光軸とカットラインと呼ばれます。光軸とは光の方向であり、これは上向きにならないように注意しなければなりません。光が上向きに放たれていると、ほかの運転者の視界の妨げにもなりかねず、危険と判断される可能性があります。
カットラインは光が当たる部分、当たらない部分の境目です。これは一直線でなければならず、上方向にブレている場合は、光軸が上がっているとみなされるため、下方向に修正しなければなりません。
設置位置と高さの基準
フォグランプは、設置位置が細かく決められているため注意が必要です。また、高さは照明部の上縁は0.8m以下、下縁は0.25m以上でなければなりません。
また、照明部の大外の縁は、車の外側から400mm以内と定められており、取り付け場所の規定は厳しいことは覚えておきましょう。
設置する数
フォグランプはオプションで数を増やせますが、設置数も保安基準で決められています。通常よりも多く設置する場合は、左右同じ数で、対称に取り付けなければなりません。右3個、左2個のように、左右で数が揃っていないと、それだけで不適合とみなされるため注意しましょう。
また、取り付けている数だけではなく、一度に点灯する数にも決まりがあり、同時に3つ以上の点灯は認められていません。設置数自体は増やしても、同時点灯数まで増やさないように注意しましょう。
車検を通すか買い替えか迷っている人は
フォグランプだけに限らず、車検時には多くのパーツを整備しなければならず、手間がかかることも多いでしょう。継続して使用を考えているなら、どれだけ費用が高くても車検は更新しなければなりません。しかし、それ以外でも買い替えという選択肢があることは、頭に入れておきましょう。
どちらがお得か考えよう
車検を更新すべきか迷った場合は、更新して継続使用するのと買い替えと、どちらがお得になるかで考えましょう。車検更新時には、法定費用や業者に依頼する場合の車検基本料、その他事前・予備整備の費用が必要です。
これらは総額すると、10万~20万円以上になる場合もあり、高く付くようなら買い替えたほうが安い場合すらあります。買い替えには費用がかかりますが、手持ちの車を売れば購入費は多少充当できます。
加えて、車検更新の費用も削減できるため、金銭的なメリットは、買い替えのほうが大きくなる場合も多いでしょう。もちろん車への愛着を考え、費用を出して車検更新をとっても問題はありません。大切なことは、よりお得と感じる選択ができるかどうかです。
買い替える場合は最適な買取業者を選ぼう
買い替えを検討するなら、手持ちの車を少しでもお得に売ることが大切です。売却で利益が出ると、その分買い替えの費用に充てあれるので、よりお得に新しい車が購入できるでしょう。車検前で未整備の状態の悪い車でも、カーネクストなら積極的に買い取ってくれます。
これは古い車や過走行車、故障車でも0円以上で買取保証をしているためであり、ほかの業者では値が付かなかったものでも、好条件で買い取ってもらえるでしょう。
さらに、車両の引き取りや廃車手続きの代行といった、通常なら費用がかかるサービスも無料で、手放す際にお金もかかりません。無料処分で査定額分資金化できるため、お得に売却するにはうってつけの業者でしょう。
参考:カーネクスト
車検前にフォグランプの状態を確認しよう
灯火類の中でも、フォグランプは見落としやすい部分のため、車検前には念入りにチェックしなければなりません。ヘッドライトのようにメインのライトではありませんが、安全に運転するための重要装備であることは確かです。
光の色や明るさ、設置位置など、複数の基準を満たしているか確認して、フォグランプで不適合とならないように、事前準備を進めましょう。