ユーザー車検の受け方を解説|手順を確認して費用を抑えよう

車検のノウハウ

車検は定期的に受けることが義務づけられていることから、受検の度に10万円程度の費用がかかります。車検専門業者などに依頼する場合、面倒な手続きをしなくてよいメリットがある反面、費用は割高になります。

車検を取り扱う自動車整備業者が価格競争を繰り広げていますが、最も費用が安く済む方法は自分で点検や手続きなどを行うユーザー車検です。ここでは、ユーザー車検の手順について解説していきます。

ユーザー車検を受けるための事前準備

車検にはいくつかの方法があり、ユーザー車検を選択すれば費用を抑えることができます。ユーザー車検を受けるためには、どのような準備をしておけばよいのでしょうか。

自分の車の状態をチェック

ユーザー車検は、自分で点検や手続きをしなくてはならず、拘束される時間も長いため、一度でクリアする状態で臨むことが求められます。そのためには、車検を受ける前に自分の車が車検にクリアできる状態かどうかチェックしておく必要があります。ユーザー車検前に確認しておきたいポイントは、以下の通りです。

外装

外装とは車の外観のことを指しており、安全な走行に支障がある凹みなどの有無を確認します。

内装

内装とは、灯火装置・タイヤ・ガラス・メーター周りのことを指しています。特にブレーキランプやウインカーの電球が切れている場合は、整備不良と見なされるので注意が必要です。

機能

機能とは、車に取り付けられている機器が正常な働きをすることを指しており、マフラーから排気ガスが正常に排出されているか、ワイパーやウインドウォッシャーが正常に作動するかなどを確認します。

装置

装備とは、車に取り付けられている機器のことを指しており、警報機・ドライブシャフトブーツ・ステアリングラックブーツが正常に機能していることを確認します。

必要書類と費用を用意

ユーザー車検では、業者に代行する場合よりも多くの書類を準備する必要があります。ユーザー車検に必要な書類は、以下の通りです。

車検証

車検証は、法律によって走行する車に備え付けることが義務づけられています。車検は、車検証に記載されている満了日の1カ月前から受検できます。

自動車損害賠償責任保険証明書

自動車損害賠償責任保険証明書は、車の所有者に対して加入が義務づけられている強制保険の証明書を指しています。車検証と同様に、走行する車に備え付けることが義務づけられています。

自動車税納税証明書

4月1日時点での車の所有者に対して課税される自動車税は、車の排気量に応じて金額が異なります。金融機関などで期日までに納税した場合、半券が渡されます。この半券が自動車税納税証明書となりますが、2015年度からはきちんと納税している場合には不要となっています。

継続検査申請書

継続検査申請書は、業者に依頼する場合は業者側が準備するので不要です。運輸支局の窓口で販売されているため、車検当日の準備で間に合います。

自動車重量税納付書

自動車重量税納付書は、車検と同時に自動車重量税を納税するために必要な書類です。この書類は運輸支局の窓口で受け取り、税額分の印紙を購入して貼りつけて提出します。

自動車検査票

自動車検査票は、ユーザー車検で点検を受ける度に記録するための書類です。この書類には、自動車検査料分の印紙を購入して貼りつけて提出します。

点検整備記録簿

点検整備記録簿は、法律で定められている最低限の点検に対する結果を記録する書類です。この書類は、部品の交換時期や過去のメンテナンス状況を確認できるため、車検証と共に保管しておくことをおすすめします。

車検を受けるためにかかる費用は、法定費用と車検基本料から成り立っていますが、ユーザー車検の場合は法定費用のみ必要です。法定費用には、自賠責保険料・検査手数料・自動車重量税が含まれています。

自賠責保険料は、次回の車検までの期間加入する必要があるため、普通自動車では24カ月分で26,680円となっています。検査手数料は、軽自動車などの小型車の場合は1,700円、普通自動車の場合は1,800円です。

自動車重量税は、自動車の区分・重さ・経年に応じて課税されることになっていますが、低燃費などの環境性能に優れていると認定されたエコカーの場合、エコカー減税という特例措置が設けられています。

ユーザー車検の予約をする

ユーザー車検は、各運輸支局で受け付けています。業者に依頼する場合、スムーズな点検を行うためには事前に予約することが望ましいですが、ユーザー車検の場合も同様に予約が優先となっています。

ユーザー車検の予約は、独立行政法人自動車技術総合機構の公式ホームページから手続きできます。なお、予約システムを利用するためには、アカウントの作成が必要です。

ユーザー車検当日の検査の受け方

ユーザー車検でクリアできない項目がある場合、当日であれば3回までは再受検できます。しかし、一度でのクリアを目指してスムーズに車検を進めるためには、事前に車のコンディションや車検の手順を確認しておくとよいでしょう。

予備検査場で最終確認をする

ユーザー車検を受け付けている運輸支局の近くには、車検と同レベルの検査を事前に行うことで最終確認ができる予備検査場があります。予備検査場の利用料金は1,500~3,500円程度かかりますが、本番前に不具合を発見しやすいというメリットがあります。

また、ここで調整できない不具合が発見された場合は、修理をしてから出直すことになります。

陸運支局での検査の流れ

ユーザー車検は陸運支局や軽自動車検査協会で受け付けており、当日は以下のような流れで進めていきます。

必要書類への記入

車検証や自動車損害賠償責任保険証明書などの必要書類を持参し、自動車検査票・継続検査申請書・自動車重量税納付書を窓口で受け取ります。記入方法がわからない場合でも、見本が提示してあるので安心です。

税金や手数料の支払い

車検は法律で義務づけられた検査であり、税金や手数料は国に対して支払うため、現金ではなく印紙や証紙を購入して支払います。なお、印紙や証紙は事前に準備する必要はなく、運輸支局の窓口で販売しています。

自賠責保険の継続手続き

自賠責保険は強制保険であることから、次回の車検までの期間分、継続して加入しなければなりません。運輸支局では受付窓口を設けていないため、近くの代理店などで手続きを行います。

検査レーンで点検

書類が受理されると、検査レーンに進みます。ここでは、車検証や申請書類と車両が同一であることを確認し、検査員の指示に従って点検を進めていきます。

検査標章の交付

車検が終了すると、車検証の代わりとなる検査標章が交付されます。この標章は、車検証が届くまではフロントガラスなどに貼り付けることで、車検にクリアしていることが証明されます。

車検を通すか買い替えか迷っている人は

業者に車検を依頼する場合、10万円程度の費用がかかりますが、ユーザー車検の場合は代行手数料などが不要であるため、半分近くの費用に抑えることができます。しかし、年式が古く走行距離が多い場合は、車検の費用が高くなる傾向にあります。

どちらがお得か検討しよう

車検を通す場合と買い換える場合、それぞれにメリットとデメリットがあるため、どちらが自分にとってよりメリットが大きいか考慮する必要があるといえるでしょう。

現在乗り換えたい車種がある場合や、古い車に車検や修理費用をかけるのが負担に感じる場合には買い替えを検討したほうがよい可能性があります。

買い替える場合は最適な買取業者を選ぼう

カーネクストは、0円以上の買取保証や書類代行に関する手数料が全て無料など、業界トップクラスのサービスが魅力です。年式が古く走行距離が多い車は、車検を通すだけでも費用が割高になりがちな上に、廃車にするためには費用がかかります。

廃車を検討している車でも、カーネクストで修理して海外で販売しているため、高値での買取が期待できます。

ユーザー車検に挑戦してみよう

ユーザー車検は、一見、手続きなどが面倒だと感じがちですが、一度経験すると流れを掴むことができるだけでなく、費用を大幅に抑えることができるため、挑戦してみる価値はあるといえるでしょう。

しかし、ユーザー車検では最低限の点検しか行わないため、メンテナンスなどのプラスアルファを求める場合は、ディーラーなどの業者に依頼することをおすすめします。自分に合った方法を、車検に備え検討しておきましょう。

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